- 2006-05-03 (Wed) 5:30
- Books
著者/訳者:ヘッセ
出版社:新潮社( 1971-02 )
定価:¥ 380
Amazon価格:¥ 380
文庫 ( 164 ページ )
ISBN-10 : 4102001115
ISBN-13 : 9784102001110
成道後のブッダではなく、真実の自我を求めて修行を続ける青年(シッダールタとゴーヴィンダ)を描くことを通して、自己実現の道を探っていく小説。ブッダの本名は「ゴータマ・シッダールタ」であることは知っていたので、ブッダの話だと思ってたけど、この小説では、ブッダとシッダールタは、別の人物として描かれている。
ヘッセが好きだ。この本を読んで、本当に感動した。文章がめちゃくちゃに綺麗で、多くの示唆に富んでいて。
今まで好きな本を聞かれた時には『車輪の下』と答えていたけど、それを超えちゃったかもしれないぐらい、感動しました。
自分が仏教徒であることもあって、内容はとても簡単に思えたし、実際に悟りを開いていく中で、ゴーヴィンダはブッダの弟子になったけど、シッダールタがブッダの弟子になることはなかったので、自分とは違う道なのかなと少し不安になったりしたけれども。
それでも、ヘッセは長年インドの仏教思想を研究していたこともあり、仏教に対する深い理解を感じたし、宗教の違いを超えた普遍的な真実らしいものに対する真摯な姿勢は、あらゆる人の心を揺さぶると思う。
丁寧に丁寧に、生きていきたい。一つ一つをやり過ごすような生き方で、何が生まれるのか。何も生まれない。
悟りはどこかにあるものじゃなくて、ここにある。悟りがここになければ悟れない、ということ。核心をついていると思う。
この本の扉にはヘッセの略歴が載っていたけど、それがまた素晴らしい。
「牧師の家庭に生まれ、神学校に進むが、『詩人になるか、でなければ何にもなりたくない』と脱走、職を転々ののち、書店員となり…」。
うぅーん。たまらんーーー。高橋健二は、本当にすごい人だな。『ゲーテ格言集』やヘッセの他の作品の訳もほとんどこの人がやってる。
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